※ カナダの特産物としてもっとも名高いのがサーモンです。
   カナダへご旅行の際には、ご家族ご友人へサーモンを贈られてはいかがでしょうか。
 ここでは鮭にまつわる話を、いくつかまとめてみました
 鮭の名前の由来
 鮭の特徴
 母川回帰
 鮭の効能
 サーモンの教え

↑サーモンの代表・紅鮭: カナダではこれほど大きなサーモンを見かけることもあります。


 鮭の名前の由来

鮭の名前の由来は諸説あります。
その中からいくつか代表的なものをあげてみました。

・ ジュリアス・シーザーが活躍していた頃、ゴールと言うところに遠征した際に
  川を上る鮭を見て “SALMO”(跳躍)と叫んだことから由来。

・ 北海道アイヌのサケーイ(夏の食べ物)から由来。

・ 勢いよく瀬を跳ねて川を上るので“瀬蹴”(せけ) から由来

 


 鮭の特徴

紅鮭、銀鮭、キング鮭は降海型(成長に伴い川から海に下りる)です。

ヒメマス、サクラマス、ヤマメは陸封型(海に下りないで成長)です。

 


 母川回帰

成長期は海で過ごし産卵期になると河川に戻って来ます。
これを母川回帰と呼びます。

ここでは、母川回帰が出来る仕組みと、その幾つかの説をご紹介します。

・ 太陽で位置、方位を測定して体内時計と指定地確認する。
・ 海水の流れる温度差、塩分濃度を感じて流れを読む。
・ 均一な条件を持つ水の魂に乗って移動する。
・ 地球の磁気を感じている。
・ 餌を求めて移動する。
・ 川の匂いを覚えている。

3−5年回遊した後、鮭は生まれ故郷に帰って来ます。
このとき、嗅覚が母なる川を確認するのに大きな役割を持っています。
鮭の鼻に蓋をして海に放すと鮭は川に戻って来ません。
また目隠しをして話した鮭は戻って来ました。
このことから視覚より嗅覚の方が重要な役割を持っていると言えますが、詳しい事はまだ解明されておりません。

 


 鮭の効能

昔から良質なタンパク質、ビタミン群、鉄分を含んでいるので栄養バランスの取れた健康に良い食品として親しまれて来ました。

DHA(ドコサヘキサンエン酸):
資質を構成する脂肪酸の一種で高度不飽和脂肪酸と呼ばれています。
DHAは脳の資質の中に約10%含まれ、人が考えたり体を動かしたりするのに欠かせないものです。脳の発達や知能指数にも関係すると言われ、更に老化やガンの抑制効果があるとの事です。しかしながらDHAは年とともに徐々に減少するばかりです。自らの体内で作り出す事が出来ない為、ある程度の年齢を重ねると不足がちになります。鮭を食すれば“健康寿命”を延ばすことができるそうです。

EPA(エイコサペンタエン酸):
DHAと同じく鮭に含まれる高度不飽和脂肪酸で動脈硬化を抑えます。
血液中の血小板が凝集する事を抑制して血管の詰まるのを防ぎ、血液の流れを良くしたり、血中コレステロールや中性脂肪を低下させる作用があります。高血圧や動脈硬化症などの生活習慣病を予防する働きがあります。

 


 サーモンの教え

鮭が川を上り、それを森に棲む熊が捕まえる。
その食べ残しが大地を肥やし木を育てる。

こちらはカナダ・ビクトリア大学のトム・ライムヘン教授の実証研究です。
「サーモンの教え」と題し、長良川湖畔で開かれた市民グループの国際シンポジウムで報告されました。

観察の場は熊8頭が棲む森。その樹木の間を縫う川には、年間100万匹の鮭がおり、熊達はその鮭を森の奥に運んで食べます。
体のタンパク質の70%を鮭で得ますが、好き嫌いがあって全部を食べる事はありません。残りは土に埋まったり、鳥や虫の餌になったりします。また、その鳥などの糞や死骸もやがて土に返ります。
こうした「物質循環」の結果、鮭が多くて熊の棲む森は土の栄養分に富みます。
そうでない森に比べ、木の年輪幅が2倍以上もありました。
このことは、木の成長力が強い事を物語っています。

「鮭は熊を介して森に栄養を運んで来るのです。多様な生物を育み、豊かな森を作る為には鮭が上る事の出来る川を守る事が大事です」
ライムヘン教授はこう語り、鮭の障害物になるダムなどに疑問を投げかけました。
「ダムの出来た川では鮭が激減しています」
鮭と熊は一例として、自然界には思わぬ所に連関と秩序があるようです。
その秩序を人間が乱してはいないか謙虚に見据えるべきなのではないでしょうか。